災害時トイレ問題解決!水を使わないコンポスト型「花咲かすトイレ」研究所

団体概要

市民を主体とした防災を考えるグループ「上高田住民フォーラム」

家庭の防災力・まちの防災力の向上を目指して

東京都中野区上高田。私たちの町は東京都が5年に一度、改定する災害に関する危険度調査で住宅が火災で焼失する危険性が特に高い木造密集住宅地区です。アジア太平洋戦争時の空襲を免れた家がそのまま残っています。

それだけに防災に関する意識が高く、私たち「上高田住民フォーラム」もこれまで防火水槽や防災井戸の現状を調べて地図を作る、避難所運営のあり方に関する提言などの活動を行ってきました。
最近、力を入れているのが、「災害時のトイレ」です。その理由は、私たちの日常の暮らしの様々な問題が、象徴的に現れているからです。

まず、普段はともかく、災害時、自治体サービスは当てになりません。例えば、災害時トイレのベンチャー企業の一つ、木村技研(東京)は昨年度、「グッドトイレ大賞の内閣総理大臣賞」を受賞しましたが、同社は2013年に全国の47自治体に向けて「災害時、し尿入りのビニール袋を回収するかどうか」のアンケート調査を行いました。

その結果は、「回収する」と答えた自治体は「調布市」「大阪市」の2件に留まり、「条件付き」は「三鷹市」「国分寺市」「羽村市」「浦安市」「京都市」の5件でした。残りの圧倒的多数の40自治体は「回収不可・計画なし」という惨憺たるものでした。「緊急時になれば、お役所が何とかしてくれるだろう」という漠然とした期待は幻想に過ぎません。自立的に家族それぞれ、あるいは隣り近所で、避難所に身を寄せ合った者同士が助け合うことがサバイバルにつながります。

大量のものを一カ所に集め処理する20世紀型システムとは違う方法が必要です。自分のうちで出た排泄物は自宅内で処理する、マンションや避難所内のものは共同で処理・管理するなど、知恵を働かさなければなりません。既に個人的に、あるいはグループでこの問題に取り組んでいる方も少なくないと思います。ご意見をお待ちしています。

中野区上高田地域の防災について研究・講演活動を行っています
災害時トイレとして利用価値を高める「花咲かすトイレ」に関する実験および発表

主な活動

地域防災計画への提案
地域防災計画への提案
上高田2丁目公園内の防火水槽横に掲示板、設置

コンポストトイレ(花咲かすトイレの前身)の実証実験中
コンポストトイレ(花咲かすトイレの前身)の実証実験中。
土の種類を変えて(主に土中湿度)微生物による分解の速度を記録。
中には、サンマの切り身を入れた。本当は「タイ」でやりたかった!
詳細はこちら

災害時のトイレ環境整備に関する研究
災害時のトイレ環境整備に関する研究
災害時のトイレ環境整備に関する研究
白桜小の親子防災キャンプ

新聞紙を丸めて、それを水に浸して、排泄物の量を実感して貰いました。
新聞紙を丸めて、それを水に浸して、排泄物の量を実感して貰いました。

まちづくりグループとの連携
まちづくりグループとの連携

「上高田まちづくりの会」に協力して「親子まち歩き」に参加。子どもたちは安全マップづくりに奮闘中。会場は中野区立白桜小学校。
「上高田まちづくりの会」に協力して「親子まち歩き」に参加。
子どもたちは安全マップづくりに奮闘中。
会場は中野区立白桜小学校。

組織概要

名 称 上高田住民フォーラム
設立日 2006年10月13日
代表者 三好亜矢子
団体構成 (平成28年度役員)
代 表:三好 亜矢子
副代表:赤木 高鉠
会 計:田中  匠
監 査:川合 由美子
所在地 東京都中野区上高田4-19-1―201

経歴(沿革・メディア掲載・活動履歴など)

2007年~   上高田地区内の防火水槽掲示板の全てを調査し、一新。
2008年   同上
2009年 8 月 墨田区向島の天水尊(雨水貯留槽)を見学
2010 年 8 月 中野区立白桜小学校「親子防災キャンプ」に参加。災害時トイレ関連の展示。
2011年 3月 上高田地区総合防災訓練に参加、災害時トイレ(ダンボール型トイレ)紹介
2011年 11月 防災シンポジウム「避難所の安全を考える  ~震災後を生き延びるために~」実施
2012年 8月 中野区立白桜小学校「親子防災キャンプ」に参加。災害時トイレ関連の展示。
2013年 3月 上高田地区総合防災訓練に参加、災害時トイレ(ダンボール型トイレ)紹介
  5月 第5回耐震フォーラムに参加。災害時トイレのパネル展示
  6 月 上高田地区の防火水槽調査
  8月 中野区立白桜小学校「親子防災キャンプ」に参加。災害時トイレ関連の展示。
  11月 白桜小PTAに協力して、上高田町内の避難道路の危険度調査に参加
  12月 コンポスト型トイレ(花咲かすトイレの前身)の実証実験、開始
2014年 7月 第6回耐震フォーラムに参加
来場された中野区東部区民活動センター運営委員会にパネルを貸し出し。同地区の日赤主催の防災講座にて展示された。
  同月 「上高田まちづくりの会」と協力して、「親子まち歩き」を実施。
2015年 1月 上高田区民活動センター運営委員会主催「防災講座」で講演。
  3 月 上高田地区総合防災訓練に参加、災害時トイレ(花咲かすトイレ)紹介
  4月 「減災の処方箋~仙台・福住町方式 一人の犠牲者も出さないために」(新評論・菅原康雄・三好亜矢子共著)にて「コンポストトイレ」を紹介(132頁)
  8月 中野区立白桜小学校「親子防災キャンプ」に参加。「花咲かすトイレ」紹介。
2016年 3 月 上高田地区総合防災訓練に参加、災害時トイレ(花咲かすトイレ)紹介

メンバー紹介

赤木高鉠

現場からの目線にこだわりながら、いくつかの地域活動に参加しています。中でも、この「上高田住民フォーラム」の扱う災害時トイレ問題は、結構お気に入り。トイレの形態だけでなく、排泄行動の詳細から羞恥心、コミュニティのタブーまで、多くの人とリアルに話し合うことができます。重要で危険な排泄についてフランクに話し合える環境は、災害時の命の保障にもつながるでしょう。
これを、現場ならではの相見互いと熱く思い、張り切っています。

石野泰夫

東日本大震災で南三陸町に震災の年、翌年と3回、がれき処理のボランティアに参加しました。被災地で感じたことは飲料水や食料不足、ごみ処理、仮設トイレの問題が山積しておりました。身近な課題、問題としてトイレについて興味があって「上高田住民フォーラム」の活動に参加しました。上高田地区は地震、火災時には大きな災害が見込まれる住宅地域であり、災害時にはトイレの問題が急務と捉え、会員のメンバーと新たなアイデアを考えていきたいと考えております。

近藤志郎

土はすごいんです。これが土を最大限に活用する「花咲かすトイレ」を皆さんにおすすめする最大の理由です。
土1グラムの中には、約1億個の微生物がいます。ノーベル賞を受賞された北里大学教授、大村 智さんは土の中の微生物である放線菌から抗生物質エバーメクチンを発見し、アフリカの風土病である象皮病の特効薬を開発しました。年間2万人の人の命を救ったのです。
その他にも、放線菌からは、結核菌を殺すストレプトマイシンとかバンコマイシン、がん細胞のDNAを切断するドキソルビシン、過去70年間で8000種類もの薬となる物質が作り出されてきました。土は本当にすばらしい。
森の中ではまた、微生物が大活躍。動物のフンや死体を分解する糞生菌やアンモニア菌は森の清掃スペシャリストです。その菌が窒素、リン、カリウムに変化させ、それを土の中の菌糸体が樹木へ供給しているのです。森の美しさは微生物のおかげなのですね。今、私は微生物にはまっています。

三好亜矢子(代表)

1995年2月4日。阪神淡路大震災から2週間が過ぎたころ、テレビの仕事で神戸を取材することになりました。「断ろうかな。トイレがすさまじいことになっているらしい」と数秒でしたが、躊躇しました。 その後の中越、中越沖、東日本大震災と度重なる震災を経て、私たちの災害時トイレ対策は前進したと言えるのかしら。今の熊本や大分の様子をマスコミ報道で知る限り、とてもそうとは言えないようです。災害で生き残った命をエコノミークラス症候群などで失うことのないよう、知恵を集めるときです。